戯曲乱読(2) 坂手洋二「普天間」

四方田です。

 

乱読といいつつ1冊目から1ヶ月強、なにが乱読か、とも言われそうですが2冊目。乱読という方針だからこそ手に取ったタイトル、ということで

 

坂手洋二「普天間」

             

登場人物 14人(女7 男7)。

自分などはコミカルな導入だったのにテーマはヘビー、だとかライトな日常芝居だと思ったら人生を考えさせられた。球技だと思ってたら格闘技だったみたいなお話を好んだりするのだけれど、この戯曲は「ボクシングですよ」と宣言してまごう事なく殴り合う、タイトルに偽りのない作品。秋田雨雀・土方与志記念青年劇場(以下、青年劇場)の公演のための書き下ろし(2011年初演)。

「年間の公演では、青少年のための公演活動(青少年劇場運動)を一方の柱とし、他方、現代日本社会に真っ正面から挑む骨太の創作劇、世界の優れた演劇の紹介など 一般公演・小劇場公演に力を注いでいます。」(青年劇場WEBサイトの「劇団の沿革」より抜粋)

という青年劇場の「現代日本社会に真っ正面から挑む骨太の創作劇」をという要望に坂手さんがきっちり応えた戯曲と夢想。沖縄での綿密な取材から浮かび上がる沖縄の、普天間の基地問題の現実。冒頭にも書きましたが読む前の印象は日常のドラマのなかに否応なく基地を意識する出来事が絡んでくるような話、読中、読後の感想は基地に、政治に一言以上ある登場人物たちによる現状、問題、意識などの告白、告発。例えるべくもなく「現代日本社会に真っ正面から挑む骨太の創作劇」。

ただ、多くのセリフが沖縄ことばで交わされており、この舞台を観劇したら印象は戯曲だけ読んだときの印象よりだいぶ柔らかいのではないかと思ったり。

東日本大震災の年の秋に初演。政治の季節が来る、と思った年から5年でどうだった2016年?この5年はどうだった?そんなことも頭にうかびましたよ。

 

 

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師走ですね

劇団員、石井卓真です。

 

先日、『君に決まってた』の映像上映会を兼ねた忘年会を行いました❗

 

SkyTheaterPROJECTの事務所にて。

餃子と酒と肉と酒を囲んでわいわいやりました🎵

一足早い2016年納めでした。

 

と、劇団としては2016年を納めてしまいましたが、私個人としてはまだでございます。

 

『死刑台の上のイヴと電気箱の偶然の出会い』

22日から26日まで、クラスカというホテルの8階にあるギャラリーでの公演です。

詳しくはhttp://www.ne-yanka.comをご覧ください❗

クリスマスシーズンにどことなく絵本のような空気感で贈る作品です。

年の瀬、お時間ございましたら足をお運びください。

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